2012年09月の記事一覧

瓦礫の中のピアノ教室

私たちの心に深く刻み込まれた東日本大震災の被災地からこの夏、大切な友達がホームステイに来てくれました。大森ひなこちゃんとお母さんです。出会いは私が東北に復興支援に行った際に、まちを元気にしようと取り組まれた南三陸町の「南三陸さんさん商店街」を訪れた時のことです。遠藤水華里音楽教室の一員としてピアノのミニコンサートで素晴らしい曲を披露してくれたのがひなこちゃんでした。
 巨大地震と大津波で大切なものを奪われる被害にあった人は数えきれず、残念ながら遠藤音楽教室も例外ではありませんでした。先生は自宅も教室も津波に流され、教え子の一人も行方が分からなくなり、震災のショックでピアノに向かっても以前のように指が動かない状態が続いていたそうです。誰もがこれからの未来を描けない中で、ピアノを弾くことが出来ない先生の教室に大好きだったピアノをもう一度弾きたいと、一人、二人と子どもたちが集まりはじめ、生徒の自宅の一部を音楽教室として再開しました。
 また、大森さん自身も障害者福祉施設で働いていて、発災時は勤務先で、不安になってしまうとトイレに駆け込んでしまう利用者の子どもと、水圧で閉じ込められたトイレの中で天井に顔が付く寸前まで浸水してしまい、死の覚悟を決めた中で九死に一生を得たという話しをしてくれました。
 遠い地からの愛媛来県、夜は四国中央市でコンサートに出演するとのことで我が家の子どもたちと首を長くして待っていました。ひなこちゃんをはじめとする教室の生徒たちは、コンサートで見事な演奏を披露してくれるとともに、悲しみを乗り越え、復興に向けて元気に頑張っている姿を会場に駆け付けたみんなに見せてくれました。また、三島高校書道部からビデオメッセージとともに「とどけ未来への光」とした熱い思いが伝わってくる書道パフォーマンスも披露されました。
 「瓦礫の中のピアノ教室」のタイトル通り、まだまだ被災地での復興支援は進んでいません。瓦礫の処理も進まず、子どもたちの目の前に山積みにされています。しかしながら、復興をキーワードに被災地とそれを支援する地域との間に深い絆や固い信頼関係が生まれました。新居浜市内でもすでに何度も被災地の支援に向かった方々もいます。また、現地には行けないけれど新居浜から自分たちが出来る支援を続けている方々もいます。今も皆さんのまごころが日々、被災地に届いています。
 今回来県した音楽教室をはじめとする皆さんは「次は復興を果たして、報告を兼ねて愛媛に遊びに来たい。」と言ってくれました。復興への足取りはまだまだ道半ばです。これまでにできた絆を育みながら、東北三県がしっかりとした復興を成し遂げるまで、ひなこちゃんが笑顔でピアノを弾ける日が来るまで、皆さんとともに惜しみない支援を続けていきたいと思います。

三島高校書道部の作品です。


ロンドンオリンピック

朝夕が涼しくなってきましたが、皆さまは如何お過ごしでしょうか?僕は夏の疲れなのか?油断してしまったのか?風邪をひいてしまい、調子が上がらない毎日を過ごしています。

大好きな夏が終わると新居浜市は祭りに向かって町が装いを変えます。また、祭りが終わったと思えば、新居浜市長選やお隣の西条市長選、四国中央市も市議会選挙があり、場合によっては解散総選挙(ないと思いますが・・・希望も込めて。)そして、年末に突入とこれから年が変わるまで駆け足で過ぎてしまいそうです。

ふと、この夏のロンドンオリンピック、パラリンピックを振り返ってみると「やっぱりスポーツっていいな~」と思う事がたくさんありました。特に、その道を極めた人たちの重みのある言葉には何度もしびれさせられました。

例えば、ボクシング・ミドル級の金メダリスト、村田諒太選手の「これ(金メダル)が僕の価値ではないんです。これからの人生が僕の価値だと思うので、恥じないように生きていくだけです。」なんて言葉はだれもが言える言葉ではありません。今大会の一番心に残るシーンだと思っていました。

そして、「1度引退して復帰した後にこういう結果を得られたことをどう思っていますか?」という質問にも、「もちろん、すべてのことは今につながっていて、それぞれが1つのことではないと思います。1度引退したこともプラスに働いたと思います。」と答えていますが私自身胸に刻まなければならない言葉として受け止めました。

そして何よりも心に残ったのは、パラリンピックで100メートル背泳ぎ(視覚障害)で金メダルを取った全盲の秋山里奈選手の言葉です。

村田選手同様、彼女もまた一度はあきらめたオリンピックでの金メダルの目標を8年越しで掴みとりました。ゴール後に何度もプールで跳びはね、右手を高らかと突き上げている場面は今も目に焼き付いています。「諦めないでよかった~」と言う言葉を聞いた時、ジムでエアロバイクをこいでいたのですが目頭が熱くなりました。

現代の日本は多くの人が思っている以上に厳しい現実に直面しています。ここ数年だけをとらえても大きく様変わりしたのではないでしょうか?多くの人がたくさんの想いを諦めているように感じますし、時には生きることすら諦めざるを得ない現実があります。

僕は生きる力がなくなってしまう社会とは、多くの人が夢や希望が語ることが出来なくなる時だと思っています。そのことを考える時、やはり政治が担っているものは大きいと考えています。停滞する国と地方に活力を取り戻すには政治が大きな一歩を踏み出す決断をする時です。

誰もが「諦めないでよかった。」と言える社会の実現に向けてしっかりとした足取りで進んでいかなければなりません。